人間ドックの動脈硬化に関するオプション検査とは

動脈硬化のリスク評価には、一般的にはコレステロール値( LDL-C/悪玉コレステロールやHDL-C/善玉コレステロールなど)のレベルが用いられます。また、中性脂肪(TG/トリグリセリドもリスクファクターとして知られています。さらに、炎症性マーカーであるC反応性タンパク(CRP)が高いと動脈硬化のリスクが高まります。
以下で、動脈硬化の評価のために行われるオプションの検査について解説します。

ABI

ABI(Ankle-Brachial Index)の健診は、主に動脈硬化や血管疾患の早期発見、リスク評価、および管理に役立ちます。また、冠動脈疾患(心臓の動脈における血管の狭窄や閉塞)の評価にもつながります。ABIの健診結果をもとに、動脈硬化や血管疾患の進行を防ぐための予防措置が提供することが可能です。これには禁煙、適切な食事療法、運動、高血圧や高コレステロールの管理、糖尿病の管理などが含まれます。ABIの健診は、特に高血圧、高コレステロール、糖尿病、喫煙、家族歴などのリスク要因がある人々にとって重要です。定期的な健康診断の一環として行われ、心臓および血管の健康を維持し、動脈硬化による合併症を予防するのに役立ちます。

PWV(Pulse Wave Velocity;パルス波速度)

PWVは、血管の健康状態や動脈硬化の程度を評価するための重要な指標の一つです。PWVは、パルス波が血管内をどれだけ速く伝播するかを測定し、血管の弾力性や硬さを示す指標として使用されます。PWVは、通常、下肢(足首)と上肢(腕)の2つの部位に位置する血圧脈波の測定を基に計算されます。PWVは、体に負担が少ない簡便な方法で、循環系の健康管理と疾患予防の一環としてABIとともに広く利用されています。

頚部MRA/頚部エコー

頚部MRA(核磁気共鳴血管造影)および頚部エコー(超音波検査)は、頚部の血管と組織の評価に使用される医療検査の方法です。以下にそれぞれの検査について解説します。

頚部MRA(磁気共鳴血管造影)

頚部MRAは、MRI技術を使用して、頚部の血管(主に頸動脈と頸静脈)の評価を行う負担の少ない検査です。

頚部エコー(超音波検査)

頚部エコーは、超音波を使用して頚部の組織と血管を評価する検査です。頚部エコーでは超音波を体内に送信し、その反射波を使って組織や血管の画像を生成します。頚部エコーは、頚部の血管(頸動脈と頸静脈)や甲状腺などの評価に使用され、血栓や動脈硬化の兆候を確認するのに役立ちます。血流の速度や方向を評価するためにカラードプラーも使用されることがあります。頚部エコーはリアルタイムの画像を提供し、病変や血管の異常を検出するのに有用です。また、動脈硬化や脳卒中のリスク評価に使用されます。

頚部MRA/頚部エコーまとめ

頚部MRAと頚部エコーは、それぞれの特性に応じて異なる状況で使用され、頚部の血管や組織に関する詳細な情報を提供します。医師は症状や患者の臨床状態に基づいて、どちらの検査を選択するかを決定します。

Lox-index

LOX-indexは、脳梗塞および心筋梗塞発症リスクを評価する指標です。日本国内で行われた研究成果がベースになっており、今後10年以内の脳梗塞・心筋梗塞発症率に大きく関与するとされています。動脈硬化のリスクマーカーとしてLDL-コレステロールが知られていますが、LOX-indexについては現在のところその評価は検討段階です。 

ホモシステイン

ホモシステインが健康に関連するのは、次の2つの主な理由があります。血中ホモシステイン濃度が継続的に高い場合、動脈硬化や心血管疾患のリスクが増加するとされています。高ホモシステイン血症が検出された場合、適切なビタミン補給や生活習慣の改善を通じて、ホモシステイン濃度を正常範囲内に下げるための対策が考えられます。

冠動脈CTアンジオグラフィー:

冠動脈CTアンジオグラフィーは、CTスキャンを使用して冠動脈の詳細な画像を生成し、冠動脈の狭窄やプラークの評価に役立ちます。従来のカテーテルを用いた冠動脈血管造影に比べると体への負担が少なくすみます。

 

これらの検査は、動脈硬化の評価に使用され、心疾患や脳血管疾患のリスク評価や治療計画の立案に役立ちます。患者の臨床状態やリスク要因に応じて、医師が適切な検査を選択し、適切な医療アプローチを提供します。

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